高崎市の萩原の大笠松は珍しい黒松で天然記念物です
珍しい黒松は萩原の大笠松
高崎市の萩原の大笠松は県指定の天然記念物で、樹齢450年を経た珍しい黒松です。現在は高さ7メートルの巨木となってますが、もとは鉢植えの松であったというから驚きだ。
今なお生育している高崎市の萩原の大笠松
こちらの御先祖(八木源左衛門)が、前橋城主であった酒井氏(酒井雅楽頭)が愛蔵していたマツを拝領して庭に植え替えたところ、マツはぐんぐん枝を張り出して成長しだした。
お殿様からの拝領物ゆえに切ることも出来ず、マツが母屋の方に成長しては、家屋の方を三度も後ろへ下げたということです。このマツを代々受け継がれているのも凄い!
このマツの樹種はクロマツで、群馬県の天然記念物に指定されてます。また1983年には、「日本の名松100選」にも選定されました。
一見したところこのマツが珍しいのは、とても一本の木とは思えないような大きさに驚かされる事。何せ幹回りは約6メートルもあって、樹高約7メートル、枝張りは南北が約18メートルに東西に約21メートルに及び、このマツが八木さんの庭を完全に占領しています。
所有者の八木さんちの前庭約3000平方メートルに及ぶ広さを占領しているクロマツは、樹高こそあまり大きくはないですが、近づきすぎるとかえって全体を見渡すことが出来ませんね。それもそのはず枝張りはよく整っていて、周囲の長さは約80メートルだって。
マツの生育は今も盛んなようで、八木家では今までに木の成長に合わせて、住宅を3回も後へ引き下げたと言うからホント感心しますよね。
通常何代目かで、そんなの家の方が大事だ!っていう人が現れて、松を切っちゃってもおかしくないと思うけど・・・
八木家代々の所有者が庭のクロマツを大切に育てあげたものなんですよね。もちろんお殿様から貰ったマツが、八木さんちの庭の土質と相性がピッタリだったのでしょうけど・・・
明治時代を過ぎて大正に入ってもマツの成長は衰えなかったと言います。
その後、時代は昭和、平成、今は令和になりました。
お殿様から授かった大切なクロマツは現在もすくすくと育っております。
時代を越えてここまで貴重で珍しいクロマツを守り続けた八木家代々の所有者の方々。雪や自然の被害等で大変なご苦労もあったと思います。このマツを見れば本当に脱帽します。
萩原の大笠松のアクセス
萩原の大笠松の場所は、関越自動車道の高崎インタ−から県道27号(高崎駒形線)を東に走り、利根川に架かる昭和大橋の手前に位置しています。
そこに「萩原の大笠松」の小さな看板がありますが、見落とすおそれがあるので要注意。
その場合は付近の人に聞けばいいです。付近の人なら誰でも知っていますから。
マツの所有者の八木さんちは、代々「松の木」という屋号で呼ばれているこの付近では知らない人がいない超有名なお家みたいですね。
場所:萩原の大笠松
住所:群馬県高崎市萩原町487
見学:無料
駐車場:無料あり(隣の神社)
萩原の大笠松の場所とアクセス地図